焚き火をしたいだけだったのに、なぜかメスティンでご飯を炊いてみた

はじめてのメスティン炊飯 家でご飯を炊いてみた

焚き火をしたいだけだったはずなのに

キャンドルを使ったエア焚き火に気をよくした私は、部屋を暗くしてキャンドルを灯し、ムーディーな中で温かい飲み物を飲む。

夫の帰りが遅い夜は、すっかりエアタキビストに変身するようになった。

そして相も変わらず、焚き火や女性ソロキャンパー達のYouTubeをむさぼるように見ていた。

女性ソロキャンパーたちは、狭い空間で実に器用に料理をしている。

あれはもはや職人技だと思う。

クッカーとかコッヘルと呼ばれる小さな調理道具を駆使して、実においしそうなものを作って食べている。

そんな動画を見続けていたせいなのか

単に私が白米好きだからなのか

ある日突然、

「メスティンというやつで、ご飯を炊いてみたい」

そんな衝動に駆られた。

私は昔、飯盒(はんごう)が怖かった

実のところ、私は子どもの頃からキャンプが少し苦手だった。

学校のキャンプ、父が炊いてくれた飯盒炊爨(はんごうすいさん)。

あの豆みたいな形をした、ススなのか元の色なのかよく分からない、黒くて傷だらけの飯盒。

子どもの私には、あれが怖かった。

なぜだ。

まず、見た目が怖い。

そこで炊いたご飯を食べるのもちょっと怖い。

炊き上がった頃に、大人が飯盒の蓋をガンガンうるさく叩いているのも怖い。

とにかく、私は飯盒が怖かったのだ。

ボーイスカウト・ガールスカウトの子どもたちはキビキビしていて格好よかったけど、それを指揮する大人たちは、なんだか怖い。

だからキャンプは苦手。

ずっと、そんなイメージを持っていた。

でも、見れば見るほど今のソロキャンプは楽しそうだ。

自分の好きなものを自然の中で気ままに食べたり、飲んだり、焚き火を眺めたり。

昔ながらの飯盒を使っている人ももちろんいるけれど、よく見かけるのは「メスティン」という、ちょっと可愛らしい形の道具だった。

色も黒くないし、ましてやすすだらけでもない。

ご飯を炊くだけじゃなく、パスタを作ったり蒸し料理をしたり万能そうだ。

しかも、名前もかわいい。(関係ないけど)

今の私にはまだ体力がなく、キャンプや焚き火なんて夢のまた夢。

でも、家の中でちょっと遊ぶくらいならできるかもしれない。

そして、メスティンで炊いたご飯が、なんだかものすごくおいしそうに見えてしまった。

いや。

炊飯器で炊いたご飯も十分おいしい。

それはいったん、横にぽいっと置いておく。

メスティンが欲しくなる

最近のニュースと言えば、富士山の噴火や南海トラフ地震など、自然災害について目にする機会が更に増えた。

そこで私は考えた。

もし電気がしばらく使えない状況になっても、メスティンで失敗せずにご飯を炊けるようになっていたとしたら・・・?

あたたかいごはんが食べられる。

これはもしかして最強のライフハックなのではないか?

いやしかし、

そうは言っても、キャンプ初心者の私に本当に炊けるのか。

そこで今度は、メスティン炊飯の動画を見まくった。

つまり研究である。

……動画を見まくっただけともいう。

そして思った。

あれ? 意外と簡単に炊けるのかも?

もちろん焦がしている人もいる。

でも、「固形燃料」と「ポケットストーブ」を使えば、細かな火加減を調整しなくても、いわゆる「ほったらかし炊飯」ができるらしい。

これなら不器用な私にもできるかもしれない。

めっちゃ楽しそう!

……あ、間違えた。

私は一人遊びをするために、こんなことを調べているわけではない。

そう、これは防災なのだ。

生き延びるためのサバイバル術なのだ!

そう思ったら早かった。

Amazonで速攻ポチった。

購入したのは、

メスティン、ポケットストーブ、固形燃料、そしてバーナーパッド。

中でも一番悩んだのは、もちろんメスティンだった。

・安い
・軽い
・バリ取り不要
・目盛り付き
・できれば網も付いていてほしい
・焦げ付きにも強かったら最高

欲張って探したけど、なかなか全部を満たすものがない。

そこで一部の条件には目をつぶり、ほかの希望を満たしていたこちらを選んだ。

今回購入したメスティンはこちら

※写真は購入直後ではありません。初挑戦のときに写真を撮り忘れ、その後いろいろ実験したうえ、食洗機にもガンガン入れた結果、すでに結構な貫禄が出ています。

ちなみに、アルミ製品は食洗機に対応していないものも多いようなので、使用する場合は商品の表示をご確認ください。私は後から知りました(笑)。

子どもの頃は傷だらけの飯盒があんなに怖かったくせに、自分で汚したものは平気らしい。人間とは実に勝手なものである。

固形燃料は、YouTubeで見たものに近い大きさのものを選んだ。

ポケットストーブも一緒に購入。

さらに「バーナーパッドを敷くと熱が均一に伝わりやすい」という動画を見て、心配性の私はこれも追加購入した。

ちなみに後から考えると、ポケットストーブは100均でもよかったし、バーナーパッドもなくても大丈夫そうだった。

初心者とは、安心を買いたくなる生き物なのである。

キャンプに行かず、家で炊いてみる

商品が届いた。

となれば、もちろんすぐにでも炊いてみたい。

初挑戦は、1合+固形燃料。

まずはお米を30分ほど浸水させる。

短時間で炊くメスティンでは、浸水が大切らしい。

その間にも私は、

失敗しないように(焦がさないように)

1合炊きの動画を、何度も何度もおさらいした。

どれだけ心配性なんだ。

そして、ポケットストーブに固形燃料をセット。

いよいよ着火。

固形燃料に火をつけたら、あとは燃え尽きるまで待つだけ。

固形燃料は「ほったらかし炊飯」と聞いていたのに、炎が思ったより元気で心配になり、

結局ずっと見守っていました(笑)

さっきまであんなに動画を見て勉強したのに、始まってしまえば私にできることはほとんどない。
君(メスティン)を見守る事しかできない・・・。

なんとなく片思いの気分を味わいながら、そういえば、昔修学旅行で食べた鍋も固形燃料で温めていたなあ。などと、遠い記憶もよみがえる。

⚠️沸騰すると、蓋の隙間からお米のでんぷんを含んだ水分が結構たくさん垂れてきました。少しとろみがあって、メスティンの周りまで汚れるので、家で炊く場合は注意です。

ちゃんと、ご飯になっている

固形燃料の火が消えた。

着火から消火まで約30分だった。

タオルで包んで、「ほいやっ」とひっくり返して15分蒸らします。

余談ですが、蒸らしには、家にたくさんあるライオンズOBのタオルを使用。今回の担当は岡田雅利さんです(笑)

写真を撮ってから気づいたのですが、「おかま」の部分だけ見えていました。ご飯だけに、なんだかちょうどいい!

そして、ここから約15分。この時間が妙に長い。

気になる…蓋を開けたい。

でも開けちゃいけない。

焦げた匂いはしていない。

たぶん。

嗅覚は悪くない。大丈夫なはず。

そう自分に言い聞かせながら待つ。

そして15分後。いよいよ、蓋を開ける。

結果は――

なんと、初回からうまくいきました!!!

やったー!!

パンパカパーン㊗️🎉

ちゃんとご飯だ。つやつやしていて柔らかい。

とても、おいしい✨

もちろん、炊飯器で炊いたご飯はそりゃおいしい。

でも、自分で火をつけて、

「本当に炊けるのか?」

とドキドキしながら待って、

蓋を開けたらちゃんとご飯になっていた。

その謎の達成感に浸りながら食べる白米は、いつも以上においしく感じた。

浸水さえ済ませておけば、炊き始めてから30分ほど。

これは、素晴らしい技を手に入れたのでは?

しかも本当に停電したときにも使える。

そうだ。

一瞬忘れてたけど、これはやはり遊びではない。

防災なのである。

ちなみに、実際に使ってみて一つ気になったことがある。

はじめて使ったとき、燃焼中の固形燃料から溶けたものが、ポケットストーブの下まで垂れてしまった。

ちょっと怖かったので、それ以降はポケットストーブの中にアルミホイルを敷き、その上に固形燃料を置いています。

これなら溶けたものを受け止めてくれるし、ポケットストーブも汚れにくく、後片付けも楽でした。

固形燃料の種類によってはこういうこともあるようなので、耐熱・不燃の場所で使用し、周囲に燃えやすいものを置かないよう注意したい。

こういうことも、実際にやってみないと分からない。

不便なことが、なぜ楽しいんだろう

こうして、私の「おうちソロキャンごっこ」は無事に成功した。

炊飯器なら、米と水を入れてボタンを押せばいい。

それなのに、わざわざ米を浸水させ、火をつけ、じっと待ち、今度は蒸らし終わるのを待つ。

明らかに炊飯器の方が楽なのに、

なぜか、こっちの方が楽しい。

50代女子の一人遊び。

最高に楽しめました。

そして一度うまくいくと、また別のことを試したくなる。

0.5合ならどうだろう。

固形燃料じゃなくて、カセットコンロなら?

逆に2合だって炊けるんじゃないか。

一度成功しただけで、急に調子に乗り始めた。

どうやら私は、「メスティンで米を炊く」という、よく分からない遊びを見つけてしまったらしい。

こうして私は、

キャンプにも行っていないのに、着々とキャンプ用品を増やしていくのである。

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この記事を書いた人

はじめまして。
「ハコニワ」を運営している「うにくらげ」です。

50歳をきっかけに「やりたかったことをやってみよう」と思い、ダイビングに挑戦しました。

今では旅や焚き火、植物など、好奇心のおもむくままにあれこれ挑戦しています。

失敗したり、思わぬ方向に脱線したり。
そんな50代の日々を、のんびり綴っています。

「こんな人でもできるなら、私にもできるかも」
そんなふうに思ってもらえたら嬉しいです。

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